2019年11月6日水曜日

中山町:中山町、町あげて健康づくり 医療費抑制へ町長が率先 歩数計貸し出し/ウオーキング教室/体操・筋トレ指導 /山形

2019年11月5日 (火)配信毎日新聞社

高齢化が進む中山町は、
町民に歩数計を無料で貸し出し、歩くことで健康増進や医療費抑制に
つなげる取り組みを進めている。

身長175cm、体重80kgの佐藤俊晴町長(60)は、
20歳のころから20kg増。
細身だったころを知る家族から「痩せて」と言われる中、率先して汗を流す。
目指すは、自身も町民も適度な筋力を維持した健康な体。

筋肉や町名の「中山」という言葉から想像を膨らませる佐藤町長は、
会ったこともオファーもしていないが、
「タレントの『なかやまきんに君』とタッグを組んだイベントもできたらいいな」と思い描く。

同町の高齢化率(65歳以上、2017年10月現在)は33・5%、
全国平均27・7%や県平均32・3%を上回る。
町民の約2割が加入する国民健康保険の年間総医療費は、
17年は約9億8800万円。
08年から2億円近く増えており、医療費抑制は喫緊の課題。

佐藤町長は18年7月、「なかやま健幸くらぶ」と銘打ち、
健康と生きがいをつくる事業を始め、その一環で歩数計の貸し出しを始めた。
歩数計を導入する市町村は珍しくないが、
負荷に応じて「寝たきりにならないぞ」、「ダンディー」、「美body」、
「ハードトレーニング」の4コースを用意。
町民に加え、町内に勤務する30歳以上も対象に参加を募っている。
毎週水曜と日曜には、ウオーキングなどの教室を開催。
NPO法人の職員が指導者となって柔軟体操や筋力トレーニングを指導し、
月2回は町の保健師や栄養管理士が食事面なども指導する。
参加費は年間3000円。
人口約1万1000人の同町で、260人以上が参加。

今年1月の町長選で健康増進などを掲げ、無投票で再選された佐藤町長は、
19年度予算に関連事業約2300万円を充てた。
歩数実績に応じてポイントを付与し、
町内で使える商品券と交換できる事業も進める。
20年の目標は、町民の6・3%にあたる参加者700人。

ダンディーコースに参加している佐藤町長は高校時代、
テニスで県高校総体ベスト16入りするなどのスポーツマン。
近年は足首痛に悩んでいたが、改善された。
体重減には至っていないものの、
「町民と歩きながら話すことで、町の問題点が分かることもある。
5年以上は続けたい事業。私も頑張りますよ」と意気込んでいる。

https://www.m3.com/news/general/709158