2022年4月19日 (火)
新日本科学(本店鹿児島市)は、鼻から入れるパーキンソン病の症状を緩和する経鼻薬の臨床試験(治験)を始めたと発表。
注射に比べ操作が簡単で、飲み薬より即効性が期待できる。
2028年の医薬品承認申請を目指している。
パーキンソン病は、脳の情報伝達を担うドーパミンを出す神経細胞が減り、手足の震えや運動機能低下などの症状がみられる。
病気の進行に伴って現れる、体の動きが急に止まるなどの「オフ症状」改善が課題とされる。
経鼻薬の開発は、同社の子会社が取り組んでいる。
既存の飲み薬で使われている成分を鼻粘膜に吸収しやすく独自に粉末製剤化。
高い噴射性能を持つプッシュ式の医療用具で投入する。
「5~10分程度でオフ症状の緩和が可能」としている。
治験は3段階のうちの第1段階で、健常者21人を対象に安全性などを評価する。
第2段階で少人数の患者を対象に投与量などを決め、第3段階では多数の患者が対象になる。
永田良一会長は「オフ症状は日常生活を妨げ、患者だけでなく家族や介護者に大きな負担となっている。
治験を成功させ実用化を進めたい」と話している。
https://www.m3.com/news/general/1036599