2023年7月22日土曜日
スマートウォッチでパーキンソン病リスクを最大7年前に特定
2023年7月13日(木)
パーキンソン病の多くは、震戦や動作の緩慢といった運動症状に基づき診断される。
これらの主症状が出現する前の前駆期に早期診断することで、
疾病管理と予後の改善が期待されている。
英カーディフ大学の研究チームは、スマートウォッチの加速度計を用いたウェアラブル技術により、
臨床診断の最大7年前にパーキンソン病の発症を予測できる可能性を明らかにした。
Nature Medicineに掲載された同研究では、
加速度計データを学習に用いた機械学習モデルについて、前駆期パーキンソン病の予測性能を、
UK Biobankに登録された一般集団で検証している。
結果として、この加速度計に基づく予測モデルは、
データバンクに登録された他の予測因子(遺伝・ライフスタイル・血液生化学検査・前駆症状)を上回る
前駆期パーキンソン病の発症予測能力を示し、最大で臨床診断の7年前に識別可能であるとしている。
著者でカーディフ大学認知症研究所のCynthia Sandor氏は、
「臨床診断前における加速度の低下はパーキンソン病特有の現象であり、
我々が調査した他の疾患では観察されなかった。
何百万人もの人々が毎日使用しているスマートデバイスを通じて加速度データを収集することで、
前例のない規模でパーキンソン病リスクを持つ人々を特定することが可能になる」。
参照論文:
Wearable movement-tracking data identify Parkinson’s disease years before clinical diagnosis
https://medicalai.m3.com/news/230713-news-mat