2021年5月22日土曜日
パナソニック、歩行トレーニングロボットを開発、AIで最適な運動負荷
2021年5月18日(火)
パナソニックは、「歩行トレーニングロボット」の量産モデルを開発。
歩行に不安を感じ始めた高齢者に安全・効果的な歩行運動を提供する。
今月から介護・福祉施設、病院向けに同ロボットを用いた
「歩行トレーニング支援サービス」を開始。
AI(人工知能)が一人ひとりに最適な運動負荷をかけ、効率的な運動を提供。
2024年度に利用1500台を目指す。
同ロボットは、押して進む力に対しモーターが抵抗するように動き、
緩いスロープを上がる程度の運動負荷をかける。
通常の歩行に比べ、約50%の運動強度向上が見込める。
負荷による支持の効果で歩行の安定性も向上。
一定速度以上での歩行のブレーキやアラートの安全機能も搭載し、
生活支援ロボットの安全性に関する国際規格ISO13482認証を取得。
ロボットにIDカードをかざすと、一人ひとりにあわせハンドルの高さを自動調整。
目標設定して歩行するだけで、AIが日々の歩行状態を学習し最適な運動負荷を設定する。
歩行速度、距離、左右のバランスなどの歩行データがリアルタイムでデータベースに蓄積され、
定期的な測定では把握しにくい細かな状態の変化を明確に把握。
データを見える化・共有しモチベーション向上につなげる。
ハンドル搭載のセンサーと車輪の回転情報を取得するセンサーから得られる情報を
時系列データとして組み合わせ、特徴を抽出して歩行速度・継続性、安定性、バランスなど歩行能力を推定。
一人ひとりの身体機能に合わせた運動負荷、目標距離、目標時間のトレーニングプランを最適化する。
デイサービスセンターで9カ月間利用した結果、長期の利用と一定の歩行能力向上を確認した。
同ロボットは、4G回線を経由してクラウド上のサーバーと接続する。
利用者はログインして歩行し、施設スタッフはトレーニングプランと記録を管理する。
同サービスを用いると、1時間に5~6人のトレーニングを提供可能。
サービスの基本セットは、ロボット本体と登録者数分のIDカード、充電アダプタ、サーバーログイン情報。
初期費用は25万円、3年契約の月額利用料が3万円。
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